ヤマハ 4スト2馬力修理
当店のものではありませんが、修理しています。
当店でも使用しているものと同じ型です。
症状としては、「アイドリングで止まる」「スロットルゼロでは始動しない」というもの。
ストレートに心当たるのは、キャブレターや燃料の異常で、最初は私もそのあたりを重点的にチェックしました。
しかし、その場合、だいたい高回転も調子が悪いのですが、このケースでは、高回転は回る。でもアイドリングでは止まる。
やはり単気筒の小排気量エンジンということで、些細な抵抗がかかっただけでも、エンジンが止まってしまいます。
では、その「抵抗」とは・・・
過去に当店のエンジンも修理したのですが、エンジン内部の「コンロッド」と「クランクシャフト」が、かじりついてしまっています(軽い焼き付きの事)。
程度が軽い場合はコンロッドだけでも済むのですが、クランクシャフトもやられ、今回の場合は、クランクシャフトを支える「クランクケース」までやられていました。
原因として、大きなものは、オイルに交じっていた「スラッジ」ですかね。これはどんなエンジンでもある程度は出るもので、故に「オイルはまめに交換」と言われます。
レンタル使用という事で、おそらく3か月に1回くらいは換えないといけないようです。
もう1点、これも結構大きいのですが、レンタルという事で、エンジンの操作に慣れていない方が多いのですが、よく、ギアを入れ忘れて、空ぶかししてしまい、あわててギアを入れる、という後継を良く見ます。
これが、コンロッドにダメージを与えているものと思われます。コンロッドが傷つくと、クランクシャフトにも傷がつき、クランクシャフトが傷つくと・・・以下悪循環。
あとは、4ストロークなので、ベアリングの数が省略されているのも、寿命が短い原因ですね。
まあ、2馬力船外機をここまで酷使する用途など想定されていないですが・・・
2馬力+11ft(免許不要セット)という、今やボート入門の為にある組み合わせですが、総じてコストパフォーマンスが悪く、長い目で見ると免許を取った方がお得なんですね。
また、そもそもバス釣り用品において、レンタルのように酷使する想定で作られているものは1つもないので、サンデーユーザー向けのものをレンタルに使用しており、壊れやすかったり、修理等でコスパが悪くなったりするのは当然の事になります。(但し、大型の船外機や、レンタル専用ボートなどは除く。)
お客様におかれましても、そのつもりで丁寧に扱っていただけたらと思います。それが結果的に、ご自身の得になりますので。